2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

短歌時評2022.5

三つの短歌賞について 去年(二〇二一年)発表された短歌賞から話題を三つ。 一つ目は、「短歌研究新人賞」。受賞作は、塚田千束「窓も天命」三十首。塚田は「まひる野」「ヘペレの会」所属、旭川市在住の三十四歳の医師(受賞時)。作品の主人公は医療従事…

口語短歌の最前線⑤

前回からの続きである。前回より、〈主体〉の認識の流れ、というのをキーワードとして提出している。 そもそも短歌作品というのは、〈作者〉の「感動」を詠む、というのが常道であった。ここでの「感動」というのは、深く心が震えるような「感動」ではなく、…