2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

<文体>についてのまとめ②

前回、短歌の<文体>について、3種類提出した。 すなわち、 ・「近代短歌」の「私=作者」である<文体> ・「前衛短歌」からはじまる、主体の見たことや考えたことや感じたことを、作者が主体に代わって叙述する<文体> ・穂村の作品のような「語り手」…

<文体>についてのまとめ①

今回からは短歌の<文体>について、まとめていきたい。 本Blogでは、主に<私性>をテーマとして、9回にわたって議論した部分である。 そもそも短歌の<私性>と<文体>は、いかなる関係があるのか、というと、これは大ありで、というのも、「近代短歌」…

<調べ>についてのまとめ④

さて、ここまでは、強弱2拍子説で8音までの増音では<調べ>が崩れないことを検証した。 この話題の最後に、どうにも<調べ>が良くない作品をみて、その良くない原因を探ってみたいと思う。 ただ、近代短歌はもちろんのこと現代口語短歌だって、<調べ>…

<調べ>についてのまとめ③

今回は初句6音の検討からはじめる。 半年前雪が積もった 半年前人にもらったUSBだ 永井祐『広い世界と2や8や7』 日曜から土曜にわたる階段で僕は平たいアメーバになる この2首は、初句を4音2音に分けることができる。そして、強弱2拍子で読み下す…