2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

<抒情>のしくみ⑥

前回、<オノマトペ>についてお喋りをしてしまったために、何か寄り道をした感じになってしまったが、もともとは<抒情>がテーマであった。 <抒情>の仕組みについて考えていたのだった。<抒情>の仕組み、そのメカニズムを考えようとしていた。 前回ま…

<抒情>のしくみ⑤

これまで議論してきた<コノテーション>の修辞法に関わって、短歌特有の<オノマトペ>の用法について、少しお喋りをしていきたい。 <オノマトペ>というのは、「雨がざあざあ降る」、とか、「太陽がギラギラ輝く」といった、いわゆる擬音語・擬態語の総称…

<抒情>のしくみ④

今回も、<コノテーション>という抒情を生み出す技法について実際の作品から検討してみよう。 今回は、北原白秋を。 なんで、ここで白秋を取り上げるのか。と、いうと、とある必要があってついこの前、白秋全集を読み直したので、そのついでにという、筆者…

<抒情>のしくみ③

前回は、コノテーションの分かり易い例として、「夕焼け」「ゆうぐれ」といった「言葉」を取り上げた。 今回は、いくつかの歌を鑑賞しながら、コノテーションの作用を実際に確認していこう。 前回取り上げた、笹公人の『抒情の奇妙な冒険』から。 しのびよる…

<抒情>のしくみ②

前回、「コノテーション」をいうキーワードを提出した。 ここで議論しているのは、あくまでも「言葉」のイメージある。つまり、「夕陽」という「言葉」から、私たちは勝手に「ノスタルジー」といったようなイメージが喚起される、ということを議論している。…