シベリウスの後期交響曲を聴く

 シベリウスの後半の3交響曲を聴いている。5番、6番、7番。

 2月の札幌交響楽団定期演奏会に向けての準備である。

 CDを聴きながら、スコアを読む。シベリウスのこれら交響曲のスコアを手に入れることができるというのは、つくづく時代は変わったなあと思う。今は、ネット上からダウンロードしてディスプレイで読めるのだから。

 私の高校時代、プロコフィエフバレエ音楽のスコアが欲しくて、船便で注文したことがあった。そんなころからみたら、まさしく隔世の感だ。あの頃は、ヤマハの店先で注文して、半年くらいたって届いたのだった。版元はブージー&ホークス社だった。一冊数千円もした。

 そんな近現代音楽のスコアが、今ではネット上に転がっているのだものなあ。もしかしたら著作権法上、違法なのかもしれないけど、個人で楽しむ分にはいいのではないかしら。

 

 シベリウス交響曲

 ちゃんと聴きはじめて12年くらいか。

 1番、2番あたりはディスクも多いから、各種録音をそこそこ聴いていたが、全集を購入したのはクルドザンデルリンク、ベルリン響が最初である。この全集、たしか廉価盤で、いいの見つけたなあと喜んで買った記憶がある。これで、3番以降の交響曲を聴きこんだ。

 ザンデルリンクシベリウスは悪くない。名盤とはいわないが、6番あたりは、相性がいいんじゃないだろうか。5番、7番はもっと茫洋としたほうが感じがでると思うが、カッチリしたシベリウスを聴きたい人には、わりといいと思う。

 全集は、ほかに渡辺暁雄と日フィルをもっている。渡辺は世界初のシベリウス交響曲全曲ステレオ録音をした指揮者で有名だけど、私が持っているのは、2度目の全集盤。1981年の録音である。

 演奏は、ピッチや縦線があっていなかったりの技術的に厳しいところがあって、どうも歌い切れていない。もし、オケが現在の水準だったら、渡辺はどんな録音を残しただろうと、想像してしまう。渡辺と京都響の2番も持っているが、こちらは録音がいいもののやはりオケが厳しい。

(この話題、明日に続く)